今後の行政、金融機関の動きについての雑感
昨年に申請採択された事業復活支援金の交付申請が先々週ようやく終わり、個人の確定申告も(2件は「e-Taxの接続障害による申告・納付期限延長申請」、3件は「新型コロナウィルスによる申告・納付期限延長申請」💦)でなんとか期限内申告が終わり、昨年暮れからの仕事に追われる日々も山を越え、暫しホッとしている次第ですが、まだ4月末申告が一社残っており、来週いっぱいは気が抜けません。
ところで、飲食店業様など、いままで感染拡大防止協力金その他の支援金でなんとかキャッシュフローをまわしてきたのが、昨年暮れのまん延防止等重点措置解除による感染拡大防止協力金も3月で終わり、今回の事業復活支援金(飲食業も対象です)の支給後、とたんに資金が逼迫するところが、これからかなり増加すると思っています。
今後、多少の自己負担をして新規事業を行うなどの公的補助金のメニューは増えていますが、それらをうまく活用して利益改善できる会社は、それなりの資金を持っているところ、経営戦略を明確に持っているところなど、ある程度限られるように感じています。
鳴り物入りで行われている事業再構築支援金についても、何人かのコンサルの方に聞いたところ、コンサル側から積極的に営業して支援金の申請をおこなうものの、そこまでしかフォローしない(成功報酬をもらったらバイバイ)するところが多いとのことで、その後、補助事業がはたしてうまく事業化してゆくのか懸念している次第です。(3分の2の設備資金は給付されるけど、逆に言うと設備資金の3分の1プラス運転資金は自己負担となりますから)
そのようななかで、中小企業庁・金融庁・財務省は3月にコロナ資金繰り支援の見直しと収益力改善・再生・再チャレンジの促進をはかるべく「中小企業活性化パッケージ」を公表しました。同じ3月に「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」も公表されています。
また、中小企業再生支援協議会と経営改善センターが統合され、新たに「中小企業活性化協議会」として発足されました。
中小企業活性化パッケージには多々中小企業への施策が盛り込まれておりますが、注目すべきは中小企業を「収益力改善フェーズ」「事業再生フェーズ」「再チャレンジフェーズ」に区分し、それぞれに応じた施策を実行してゆくというものです。
まだ、いくつかの金融機関に聞いても、具体的なところまで実務にはおりてきていないようですが、今後、金融機関の動きは今まで以上により積極的になってゆき、いよいよ選別の時代にはいってゆくのではと思っております。
これは、(現場無視、政府役人の強硬なゴリ押しによる)昨年暮れの電子帳簿保存法のドタバタ劇、来年に迫ったインボイス制度とも密接に関係していると思っている次第です。
コロナ禍がどこで終息するのかは神のみぞ知るということですが、経済的には徐々に鎖国を解いてゆかざるを得ない状況で、コロナ禍が弱毒化していることも鑑みれば、今年後半にはコロナ禍以前レベルまで行かなくても、それなりの回復を見せるのではないかと(期待込めて)祈っておりますが、当然、コロナ禍以前の状態に戻ることはありません。
IT化を含めより世の中の動きが速くなると言うことを、是非、ご理解いただき、出来る限り環境変化にご注意いただき、いろいろな情報収集(有象無象の情報も多々あるゆえ取捨選択が必要です!)に努めていただき、臨機応変な経営判断をしていいただくことを強くお願い申し上げます。